5月20日にMicrosoftが「Copilot+ PC」を発表しました。
「Copilot+ PC」とは、最近流行しているAI処理をクラウド上のサーバーではなく、PC本体内で実行できるNPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)を搭載したWindows PCのブランド名です。このNPUを利用することで、より高速かつ効率的にAI関連のタスクを処理できるようになります。
現在、「Copilot+ PC」の要件を満たすのはQualcommのSnapdragon X Eliteを搭載したPCだけです。IntelやAMDもNPUを搭載したCPUを発売していますが、それらはMicrosoftが要求する処理性能である40TOPS(兆回の演算処理能力)を満たしていません。この性能基準は、複雑なAIタスクをリアルタイムで処理するために必要なものです。
今回、Microsoftの発表と同時に、Snapdragon X Eliteを採用したノートPCがAcer、ASUS、DELL、HP、Lenovoなどから一斉に発表されました。Snapdragon X Eliteは、CPU自体の性能もIntelやAMDの競合製品と互角であり、非常に高いパフォーマンスを発揮すると期待されています。
さらに、IntelやAMDも今年中にMicrosoftの要求性能を満たすCPUを発売する予定です。これにより、市場にはより多くの選択肢が提供され、AI処理能力を重視するユーザーにとっては朗報となるでしょう。したがって、AI処理に関心がある方は、年末くらいまでPCの購入を控え、これら新しい製品の登場を待つのも一つの手です。