11月9日~11日にかけてIntelとAMDからHPC向けCPUが相次いで発表されました。
まずは9日にIntelから発表されました。
「Xeon CPU Max」シリーズはHPC(High Performance Computing:高性能計算)向けの製品で、CPUパッケージ上に高帯域幅のメモリを搭載しているのが特徴です。CPUコアはGolden Coveとのことで一世代前のパソコン向け第12世代CoreアーキテクチャCPUと同じものです。
最大56コアで自社のXeon 8380と比べて最大5.3倍、競合のAMD EPYC 7773Xと比べても最大5倍の性能を発揮できるとのことですが、これは新命令セットを使用した場合でしょう。大半は1.2倍から2.5倍くらいのようです。
尚、正式出荷は1月上旬からとのことで、まだ2か月くらい先になりますね。
一方、AMDからは11月10日に発表がありました。
こちらは第4世代EPYCプロセッサでCPUコアはパソコン用Ryzen 7000シリーズと同等のZen4を採用しており、最大96コアで$10,625で、すでに出荷開始されているとのことです。
ちなみにリーク情報ですがXeon CPU Max最上位の56コアの製品の価格は$12,980とのことで、AMDの方が安いみたいですね。
性能は前世代の第3世代EPYC最上位EPYC 7763と比較すると約1.72倍、Intelの第3世代Xeon SP最上位Xeon Platinum 8380(40コア)と比較すると約2.8倍ということです。
Xeon CPU Maxと性能的には同じくらいでしょうか?AMDはCPUソケット当たりのコア数が多いので、VM(仮想マシン)のホストはAMDの方が有利かもしれませんね。
尚AMDにはXeon CPU Maxのような追加キャッシュ(3D V-Cache)を乗せたバージョンも2023年上半期に控えています。
どうも今回のIntelはAMDの発表スケジュールを聞きつけてとりあえず先に発表だけでもという感じで発表したような感じがしますね。出荷まで2か月のアドバンテージを許してしまいましたが、これがどのくらい響いてくるのでしょうね。
はてさて、来年のサーバー用CPUのシェアがどのようになるのか、今から楽しみです。